・運指

今までに私が出会ったチューバ奏者で、ちゃんとした指の掛け方ができていた人は意外と多くありません。

1、ピストンを指の第二、三関節付近で押している。
2、ロータリーを押す指が力みすぎている。
3、ピストンから指が離れる。

といったことが多いです。

まず1ですが、これは速いパッセージが吹けない上に、ピストンに無理な力がかかり、 ピストンの一部のみが異常に磨耗(偏磨耗)します。 簡単に言うと、楽器の寿命が格段に短くなってしまいます。 ピストンは「指先で垂直に押す」ことを心掛けましょう。

2は指に異常なまでに力が入っています。これでは軽やかに指は回らないので、 1と同様に速いパッセージについていけません。

最後に3ですが、これは軽やかに吹こうとして指がはね上がっています。 これでは浮き上がった分だけ反応が鈍くなり、1、2と同様な結果になります。


ピストン等は、普通演奏中には見ることができません。 「なぜか速いパッセージになると音がすっきり出ない」という方は、一般にアンブッシュアに 問題がありますが、意外と運指が遅い、息と合っていないといった事にも原因があったりします。 気になる方は一度、鏡の前などで確かめてみるといいと思います。


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