初めてマウスピースX001を製作した際、元にしたのがシルキー社のヘルバーグ2でした。
このコーナーの第2、3回で説明に用いた図もヘルバーグ2です。
しかし第4回で説明したように、X001は製作手順を試行錯誤したため、
カップ内部やバックボアが非常に荒い仕上がりになってしまいました。
ですから第2、3回で説明した内容は、今回取り上げるX004の製作時に確立したものです。
(マウスピース製作時期とHP掲載時期がずれているために、時間進行が分かりにくくてすいません)
簡単にこれまでの流れをまとめますと、
マウスピースX001〜X003までを製作、マウスピースの製作手順を確立する。 という具合です。 X004を製作する意義として、これまでのマウスピース製作を元にして、一つレベルを上げる目的もありました。 そこでもう一度ヘルバーグ2のコピーに挑戦したのです。
X001の製作では外見のコピーにもこだわりましたが、今回はカップとバックボアの再現に力を注ぎました。 このため、外見を比較するとX001の方がヘルバーグ2によく似ているように見えます。
リムの加工などを見ると、X001の方が細部にわたって忠実なコピーを意識してた事が分かっていただけるかと思います。 また、カップの外側の形状も違っており、X004の方が細くなっています。 これはX004を削る際、表面を滑らかにしようと何度も削ってしまい、若干形状が変わってしまったためです。 レベルアップを意識して臨んだX004製作ですが、外側を削る際にはこういった細かいミスを犯してしまいました…。 今回は特にカップ内部の仕上げに注意したため、他の部分に様々な荒さが目立ってしまいました。 例えばカップの外側は削った跡がかなり深く残り、 シャンクは規格と若干ずれてしまったためにマウスパイプにぴったりとはまりません…。
カップ内部の仕上げについてはこれまでより比較的綺麗にできましたが、その他の完成度はいいとは言えません。 荒さが目立った原因として、製作を焦ってしまった事があげられます。 X004については冬休みの短い期間を利用して製作したため、かなりずさんな工程でした。 完成した時には再度ヘルバーグ2に挑戦した理由である「カップ内部やバックボアの仕上がり」にある程度満足していました。 しかし時間が経って冷静に見る、トータルではあまりいいマウスピースとは言えないのではないか、と思えます。 やはり製作に慣れが出てきたために、結果として悪い方向に作用してしまった典型例だと言えるでしょう。 今後は余裕を持ってじっくりと製作する必要性、重要性を感じました。
次回はペラントゥッチモデルのコピーについて掲載する予定です。 |