以前のニッカンは年式の割に程度がよかったのですが、今回は凹みやラッカーの剥げ落ち、
サビなど、各所に年代相応の傷みがあります。
まずは楽器を分解し、各所の凹みを直す必要があります。 さらに凹みの修理と平行して楽器のサビ、ラッカーを落とします。 これは全体をノンラッカーにすることで、均等な色合いを出すためです。
○ベルの取り外し
ベルから順番に外していきます。 必要な工具はガスバーナーとウエス (柔らかい布です。古着で十分)。 そしてペンチ (本当の名前は「ウォーターポンププライヤー」、車の修理に使用します)。 右側の写真はマウスパイプとの接合部を外したところですが、 バーナーで加熱しすぎたために変色してしまいました。 いきなりの失敗。 後で研磨するので問題はないのですが、 高温になると金属が熱変性するので、あまり気分のいい事ではありません。
○ベルの取り外し
接合部はハンダだけでなく、長い年月によるサビで固着しており、なかなか外れません。 左の写真では黄色いベルトが見えますが、 このベルトをU字管に掛けて引っ張るという荒技も使用。 強引ですが、何とか外す事ができました。 しかし右の写真のように、ベルの接合部も焦がしてしまいました。 火力と加熱箇所のコントロールが非常に難しいのです。
○U字管の取り外し
管を外すと凹みのひどさが改めて分かります。 ぶつけて凹んだ部分はほぼ平らで、まるでトンネルのような形。 また、右の写真には3番管が写っていますが、 このトンネル型の凹みのせいで3番管もひずんでおり、管の動きが固くなっています。
○全体を分解
凹みを修理するのに必要な箇所を分解しました。
また、楽器を磨くためにもある程度分解した方が作業がはかどります。 |
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